2015年3月22日日曜日

生命線がインターネット(小説)

~プロローグ~

目を覚ます。
時刻は AM5:15
私はふと何げにカーテンを開け、外の景色を眺める。。
何時も見慣れた風景のはずであるが、その時は何かが違った・・・
何も無かった。
全ては暗闇に包まれていた。
見えるのは、窓から見えるベランダと近くにある街頭のみであり、
完全なる闇に包まれていた。
私は夢でも見ているのかと、一考したが、考えても答えが見つから
ないから外に出て確認することにした。
外は寒かった。当然だ。今は真冬でクリスマスの終わった26日で
ある。
昨日、一緒にクリスマスのクタクタ鍋パーティをした仲間達も家に
帰り就寝していることだろう。
私は・・・・
今、目の前の現状を目の当たりにしている・・・
私は・・・

  世界と分断された・・・
  そして一人・・・
   孤立した・・・

この様な状況をどう解釈するべきなのか?
いずれにせよ、生命線は絶たれていた。
ライフラインと呼べるガス、電気、水道、は、機能しているが、食
料が無かった。
外の世界に足を踏み入れて食料を調達することが不可能なのである。
私は、想像した。そして願った。
これが夢でありますようにと・・・

私は小説家だから、こんな馬鹿げた夢や妄想は良くする。
だから、夢から覚めれば、きっと元通りの日常が待っているはずで
ある。
そう信じて眠りについた・・・





AM9:00
夢では無かった。
外は依然、闇に支配されている。
私は、思考を巡らして何とか心の落ち着きを取り戻す為に、パソコ
ン起動してインターネットへと繋げる。
私がブックマークに登録してるお悩み相談サイトに、こ
の疑問をぶつけてみた。


まず、一人目の回答が来た。
回答者:amero
ガス、電気、水道が機能しているというということは、ライフライ
ンが外と繋がっていることを表してます。。
電話回線も通じているはずだから友達に電話してみたら?
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
確かに、その通りである。
とりあえず昨日晩にパーティをした仲間達に連絡をとりつけた。
「お〜〜!!どうした?」
説明すんのが面倒だから、掲示板サイトの質問を読んでくれ
る?
「え〜〜〜! 何でだよ! めんどいよ!!
私は半ば強引に脅迫して、彼に見せさせた。
すると・・・
「面白いことしてるじゃん」
ふざけるな! こっちは、真剣なんだよ! いいから早く、助けに
来い!

という気持ちを抑えられなくて、またも怒鳴った。
彼も私の余りの激怒振りに異常を感じたのか、早速来てくれること
になった。
30分後・・・
彼から一本の電話が入った。
「まいったな・・・お前の家、誰も居ないぞ。 お前、どこで何し
ているの?
彼の言い分は、直訳するとこうだ。
私は、神隠しにあったかのように、彼の前から姿を消し去っている。
けれども彼とは玄関先で電話越しで会話をしている。両者は互いに
見えない。
まるで、異世界に分離されたかのうな、矛盾とカオスが交錯した状
態で私達は存在を認識しているということである。電話という手段
で・・・
ずしょーーーーーーーーーーーー!!
と、突然大きな地震が発生した。

気付くと、ライフラインが全て切断されていた。
電話もガスも水道も全てである。
唯一の切断を免れたのは、ノートパソコンであった。。
理由は判らないが、インターネットに繋げることができた。
無線を使っているからだろうか・・・
バッテリーの残量は3時間・・・
これで、どうやってこの事態を抜け出せば良いのだろうか??



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回答者2号
回答者:matutakako
思うに、無線のインターネットが繋がるのは、周波数帯に原因があ
りのではないでしょうか?
携帯電話と無線LANは根本的に規格が違うし、自宅のアクセスポ
イントの電力が無くて消えていても、近隣の家など、にアクセスポ
イントがあるなら、繋がるはずですから。
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ーーーーー
なるほど、つまりは、その近隣の家が私の生命線になってるとい
う訳であるな・・・
引越しとか、長期旅行とかで、電源切られたら困るな・・・
と、そんな無駄な可能性の未来を考える前に、現状をどうにかしな
いといけない。
とにかくパソコンを省電力モードに限りなく設定し、頻繁に
電源を切ることにした。
自分の体力と相談して、1時間おきにアクセスして状況を確認する
ことと刷る。
その間は、できるだけ寝て精神を落ち着かせることだけに注意する
ことにした。


だが・・・
無理であった。この状況で落ち着けというのは無理
私は一応小説家である。自称プロである。
妄想するのがお仕事であるうえ、変なことを考えざる終えない。
まっくら闇で寂しく、モンモンと考えていたら、思い出した!
ロウソクである!
クリスマスケーキの余りに残された蝋燭を使えば、少なからず明か
りに使える。
だが、今の所、小さな明かりを付ける理由がないが、とりあえず覚
えておこう。

ライターもある!
今は、冬でさむけれど、何か物を燃やせば暖を取ることができる。
幸いなことに、マンションの下にゴミ捨て置き場があって、新聞紙
の山を発見した。
恐らく、資源ごみで回収されずに残ったのだろう。
できれば、生ゴミでも良いから、食料となる物が、ほしかっ
た・・・

トイレのタンクの水!
恐らく飲めるはずだ。
10リットルくらいはある。
これで少なくとも、2週間は持ちこたえられる筈である。

畑!!
マンションの下の直ぐ側にある。
すこしだけおすそわけしてもらうかな・・・
と、考えたその時!!

泥棒!!
なぜ、考え付かなかったのだろうか・・・
私のマンションは、6件であり、その6件の家に押し入って、食べ
物を頂戴すれば良いのである。
どうせ住民は存在しないのがら、誰にも迷惑を掛けない・・・
そうと決まれば早速、蝋燭に火を付けて、お隣さんの家にベラン
ダから侵入した。
窓を壊し中に入り、いろいろガサ入れしている間に、懐中電灯を見
つけた。
食料も難なく、2週間分は確保した。
私は・・・
何故か、この状況が楽しくなっていた。
退屈な日々を抜け出し、してはイケナイことをし、常人では味わえ
ない特別なスリルを体験している。

いつしか、私は、そんな風に思うように成っていたのである。
だが危機が回避されたわけじゃない。
余命を1ヶ月と宣告されているような状態に変らないのである。
現状を再度認識した私は、ブルーな気持ちで掲示板へとアクセ
スした・・・
すると、私が今したような行為の提案が書き込まれていた・・・



回答者11号
私は律儀にも質問をくれた皆にお礼の返信をして状況を説明した。
すると、今度は、思っても見ない回答が入ってきた。
回答者:mennhera
思うに暗闇とはどういう状況なのですか?
もし、暗闇でも前に進めるというなら、同じように民家があって食
料が調達できるかもしれません。
もし、そうでなく、暗闇のその先にも進めないようなら・・・この
主人公には諦めて余命を受け入れて貰うしかないですね

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

その通りだった!
私は、暗闇の先を知らなかった。
怖くて前に進もうとはしなかったのだ。
回答してくれた皆、ありがとう!
生きる希望が沸いて来たよ!!
幸いノートは携帯可能だし、行けるところまで行くことに決めた。
リュックサックに生活用品を押し込め、私は迷う事無く意気揚々と家を飛び出した!!

そして・・・
  



 暗闇の中で・・・
 



  方向感覚を失い・・・


   迷子になってしまった!!!





迷子になった原因はなんだろうか?
思い出してみると、平坦な道であったことを思い出す。
段差とかは無くて平らな道、何も抵抗も無く進む事が可能であり気
付くと方向感覚を失っていたのだ。
私は大声で叫んだ。
「2ちゃんねるのバカヤローーーーーーーー!!!!」
その声は、山彦の様に私に目掛けて帰ってきた。
やまびこは、私に空しく響き渡る・・・
やまびこ・・・
私は、そう呟くとナイスアイデアを思い出した。
以前、テレビのアンビリバボーで放送していたが、盲目の人間が声
を発し、その声が山彦として帰ってきた音(反響音)で空間を認知
して自転車に乗るという所業をやってのけていた。
つまりは、山彦が帰って来る方向に進めば、何か物があるというこ
とである。

私は早速、山彦が返ってくる方向に進んだ。
    そして・・・
   元居たマンションに帰ってきた。
私は、それでも意気揚々としていたのかもしれない。
何も無い空間で一人寂しいのは流石にキツかったから、ココが天国
の様にも思えた。
自宅のソファーにふんぞり返りリラックスした状態で2ちゃんねるに
アクセスした。
私の体験談のコメント書き込み。
再び、ベットの上で横になる。
そしてモンモンと考える・・・
山彦は全部の方角を調べても一箇所しか返らなかった。
いわば、今ここに居るこのマンションしか存在しないということである。

山彦である以上、小さな物には、反響しないであろうと思う。
小さな物でもこの空間にあるのか?
考える程に、絶望しかなかった。
なぜなら、道は平らで真っ直ぐである。
まるで神様が私が居た世界の空間を切り離して、亜空間と接合した
かの様に芸術的であるからだ。
恐らく、この暗闇の空間には何も存在しないのだろうと思う。
でも、なぜだ?
神の所業だとしたら、どうしてこんな酷い仕打ちを私にするんだ?
教えてくれよ!! 神様!!
神様ーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!


「YES」

?????
「イエスが教えてしんぜよう」
?????
「君は、無心論者だね。
はい・・・
「神を否定するね?
はい・・・
「でも、それで人を不幸にしているのは理解している?
・・・・・
「神を信仰する者は、得てして、精神の拠り所を神としてしている
んだ。。
彼らは心を病んでる場合もあるけど、そうでない場合もある。
 けれど、好きで神を信じようとしている訳じゃないんだ。
だから、心の底から自分が無心論者だとは思ってはイケナイのだよ。
その気持ちがある限り、神を信じる者を不幸にする可能性があるのである。

 何気ない「神は否い。信じない。」という言葉は、発言してはい
けないのだよ・・・

 たとえば宇宙人と幽霊問題もそう。
 冤罪の人は、やってない罪を証明するのが困難である様にUFOや霊は信じてしまってる人に無いことは証明できない。論争するだけ相手は自己の価値観に意固地になり執着するから不毛だよ。
 そもそも人は常識を超えた理不尽な不幸が自身に訪れたとき、怨霊などの存在、のろいを信じたくなるものだよ。。「信じない!」とか言ってる者は、真の絶望を味わった事がない、あまちゃんなんだよ。
 苦労知らずで、努力不足人は決して霊の存在を信じないだろう
 我イエスは集団リンチで殺されたけど、死ぬ寸前まで神を信じてたよ。今でも信じてるけど
 重要なのは「信じる者は救われてないから信じてる」ってことだから。そこを履き違えちゃいかん。
 それを知らせる為にイエスは登場したのである。

・・・・

〜〜〜〜〜〜
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
気付くと私は、ベットの上に居た・・
全ては夢だったのかと自分に説いてみるが・・・
目の前には、証拠物件であろう人から盗んだモノが存在していた。
私は自分を疑った。
目の前にある現実を受け入れられずにパニックになると同時に、助
かったことへの喜びと感謝を感じ。神に懺悔した。

全ての現象を謝った。
全ての罪の行いを謝った。
そうして、リュックサックに入っていた盗んだモノについて謝った
とき・・・
「それは神様からのプレゼントだと思いなさい」
神が今、私に耳を打ちした。
私は、この現象の真実を確かめたい好奇心に駆られ、あろうことか
神に発言してしまった。
「できたら、食料盗んだついでに、金も盗んどけば良かったな!!」
すると神様は私のギャグを大変気に入り、私の付き人になりました
とさ・・・めでたしめでたし・・









という夢を見る。
実際は電話も電気も繋がらない。神はいない。私は閉鎖空間に閉じ込められてる。
やはりパソコンとスマホのバッテリーが3時間程度でネット回線のみに接続できる。
やはり何も無い世界である。
この事情を友人の佐藤にメールをした。数時間後返信があった。


佐藤からのメール
「おまえの言いたい事は良くわからん。あと、なんでか知らんけど今、お前のアパートに警察とパトカーが来てるぞ。外は野次馬だらけで、そいつらに何があったかを聞いてみたのだが変な泥棒事件があったらしい。やじうまの話では2階窓が勝手に開いたらしい。ドタドタという足音の様な音と共に冷蔵庫がかってに開いて中身が宙を浮いて消失したそうな。噂では透明人間が発生したとか。なんかのギャグかな? その他、1階の住人の部屋では金品が盗まれてたり、家財道具が破壊されてたりしたらしい。いずれも住人が在宅中に窓が勝手に開いて透明の泥棒が入ったらしいとか・・・。金品奪われた住人は泥棒に水をかけて人のシルエットが見えたららしいから間違いないとかなんとか・・・。バットで透明人間を殴りつけたらしいけど、逆にバットが曲がってしまったそうな。」


佐藤の言い分を要約すると、つまり私が透明人間の役割を果たしてるらしい。
窓から忍び込んで悪さをした結果がそのまま現実世界に反映してる。
バットで殴られたそうだが、もしかしたらあちらの世界からの物理攻撃には無敵、もしくは干渉しないかもしれない。
一方でこちらの世界から干渉できる。もし私が壁を破壊したら、向こうの世界のアパートの壁も崩れるという事だろう。
殴った先や蹴飛ばした座標にたまたま人がいたら怪我をするかもしれない。


妄想していたら、佐藤からもう一通メールがきた。


<佐藤からのメール>
「おまえの部屋に警察が突入したぞ。おまえ大丈夫なのか? 」


警察が部屋に入ったといわれてもな、何も気配はないよ。
電気が通じてないので部屋は暗い。一応蝋燭に火を点けて動き回る。
玄関のドアは閉まってるし、はやり向こうの世界からの干渉はできない様だ。

ここまでの件を佐藤にメールで説明、数時間後に返信が来た。

<佐藤からのメール>
「一体、どういうこと? おまえの家に軍人とかいろいろ集まってきたよ。住民に非難命令とかあっておまえの家から爆発物を発見したとかなんとかで、周辺地域が立ち入り禁止になった。今テレビでお前の家がニュースになってる」


どういうこと?」って私が聞きたいくらいだ。
あまりにファンタジー風味だから戸惑ってあたりまえだし、私が世の中に透明人間扱いされてるなら、それこそ政治的にもびっくりだろう。透明人間になれる技術があるなら兵器であり戦争に利用される。軍レベルで秘密保持されてあたりまえだ。
パニックを抑える為にも全ての事情をお国の人に知らせる必要がある。
とりあえずそれは佐藤に頼ることにした。

佐藤にメールを送った後、軍関係者がいろいろとメールのやりとりをしたが、結局助かる術は無かった。
何もない平地が広がっている空間は、向こうの世界とは一切影響しあってないし、結局、この世界で朽ち果てるしかないみたい。
食べ物も1ヶ月持つかどうかで、余命あと1ヶ月だと思った方がいい。



<ある科学者の視点>
この超常現象、透明人間事件は軍科学部門は担当した。
軍部はこの事件を検証するにあたって、電波の出所を探知した。
被害者である透明人間のパソコンからネットができる。つまり時空の歪のどこかに穴が開いていて、そこだけ異世界とネット回線の電波が通じ合ってるということ。
被害者を助けるにもその座標を捜す必要があり、被害者宅周辺をくまなく調べた。

調査の結果、異次元尾座標は被害者宅の3階窓の外、高さ5mにて発見された。
下から上に次元の穴が開いていて、上方向に光を当てる事で、異世界まで光が届く状態である。
届くのは電子質のもののみであり、電波と光以外は届かない。

調査の結果、時空の穴(通ずる)道は、1つでなかった。被害者宅の窓際から始まり、被害者宅上空1万メール付近まで、まばらに複数存在した。この現象は自然災害「シンクホール」と命名された。

シンクホールは強い光や電気を当てると広がる性質があった。

広がっても直ぐに元の大きさに戻ってしまうが、強いエネルギーをぶつければ光以外も通り抜けられる空間ができるかもしれない。
でも無理だった。努力空しく成功しない。


<佐藤の視点>
シンクホール事件であいつは隔離されてしまった。
1ヶ月近くたつけど、まだ死んでないらしい。どういうメールを送っていいか判らん。非常に気を使う。
すまん神様、俺はこういうとき薄情なやつだ。



<私の視点>

ゴミ箱から家庭菜園の種を見つけた。光が届かないから育てられないのだが、
どういう訳か3階の窓外から光が届いていて、それを利用すれば生きれそうだ。
ただ下から上に伸びる光を作物に当てるのは難しそうだ。諦めるしかない

食料はもう尽きた。水はあるから、あと10日は生きそうだが、しかし餓死は必須だ。貧血でくらくらする。
ああ、くらくらする。
でも意外とくらくらって楽だな。餓死は安楽死か?

餓死ばんざーーい。

気に病むなよ佐藤、私はあくまで安楽死だ。



<佐藤の視点>
あいつから「餓死バンザイ!」って一言メールが来た。
皮肉だろうか、きっとメールを送らない俺に対するあてつけだろう。
確かに俺は白状なやつだ。皮肉を言われても仕方ない。
甘んじて罪悪感のストレスに浸ろうじゃないか。


佐藤はその日眠れなかった。

目の下にクマをかかえて出勤する。早朝鏡見てはっとした佐藤。20代だというのに白髪は10本見える。鏡を秒レベル目視しただけで10本見えるって、全体的に100本はあるだろうが。

佐藤は出勤途中にあいつの家におもむき、大声で叫んだ。「こんちくしょう」
何度も叫んだ。
近所迷惑である。


佐藤は車で塾まで向かう。塾の講師をやっている。
こんちくしょう! こんちくしょう! こんちくしょう!
と呟く佐藤。
授業にならない。
生徒が迷惑してる。

その日、佐藤はリストラされた。

佐藤はリストラされたショックで上司の抗議した。非正規なめんじゃねぇ! と心の中で叫んだ。




<シンクホール研究員の見識>
論文によると次元向こう側で被害者(彼が)がこちらの世界に干渉すると無敵であるらしい。
たとえば彼が行動して、こちらの世界にある発電機等をタビーンを回転させて発電するとどうなるんだろうか。
つまり、彼は影響を受けない。疲れないままどんどん彼からエネルギーを抽出できる。
そのエネルギーを空間の穴にぶつければ、穴はもっと広がるかもしれない。
あるいは単に彼自身が空間の穴にパンチをすれば・・・


かくして空間の穴に彼がパンチをすることで穴が拡大し、そこから現実世界へ彼は帰還できる様になる。
そして穴は開いたまま閉じなかった。
異世界の内側から圧力をかけると、一方的に広がる構造だった。

異世界に無限に広がる空間は人類に利用された。
異世界はゴミの処理、核廃棄物の捨て場所になった。
ゴミの廃棄以外に何が使えるのだろうか、天上はどこまであるのか、政府調の査と議論は続いた。

貴方なら無限に続く暗闇の平地をどう利用する?

政府が大々的に国民からアンケートをとった。
「囚人たちがサバイバルで生き残り戦いあう。食料なし。飢えに困ったら共食いし合う」というアイデアが採用された。
国民感情相当病んでるね。

でもグッジョブ鬼畜! 罰ゲームあってこその犯罪抑止ってか?

まあ、冤罪でつかまったら可愛そうだけどね。





あとがき
 5年前に書いたもの。書き足して、少しだけ短編が長編になった感。全体的に1.7倍くらいに引き伸ばせたと思う。
 しかし100倍くらいに長めにしないと売り物にはならんよね。てか才能がない。

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